声帯疾患
声帯の機能
口を開けたときに見える喉の部分を咽頭といい、咽頭より下にある喉の部分を喉頭といいます。喉頭には声帯があり、呼吸するときは開き、声を出するときは閉じます。
音を出すためには、まず鼻や口から空気を吸い込み、喉頭を通って肺の中に入れる必要があります。吸い込んだ肺の中の空気を再び吐き出すと、空気が喉頭を通る際に閉じている声帯を振動させ、音が鳴ります。
声帯で生成された音は、口の中、鼻の中、副鼻腔などで共鳴した後、舌、唇、歯、口蓋などによって発音へと変化し、他者と意思疎通が可能な声となります。
声の変化の原因
「喉に何かが引っかかったような感じがします。」
肺疾患により声帯に十分な空気が供給できなかったり、喉を突然または継続的に酷使して声帯粘膜が腫れたり硬くなったりするなど、声帯粘膜に変化が生じた場合、声が変わってしまいます。 特に風邪や喉頭炎にかかったときは、声帯粘膜がさらに弱くなっているため、喉を酷使すると声帯疾患を引き起こし、声が変わりやすくなります。
代表的な声帯疾患には、声帯結節、声帯ポリープ、声帯浮腫などがあります。そのほかにも、声帯嚢胞、肉芽腫、乳頭腫、喉頭がんなどでも声の変化が見られることがあるため、声の変化が続く場合は、喉頭内視鏡検査を受けることが不可欠です。
声帯結節
声帯結節とは、継続的な声の酷使や無理な発声によって引き起こされる、声帯の良性粘膜疾患です。
声帯結節は、継続的な声の酷使や無理な発声によって生じ、6~7歳の男児、30代前半の女性、教師や歌手など、大きな声をよく出したり、継続的に多く話したりする人に多く見られます。 声帯の過度な摩擦により、声帯にタコのような部分ができ、声が嗄れるようになります。
喉頭内視鏡で声帯を見ることができます。
喉頭内視鏡検査は、胃や大腸の内視鏡検査とは異なり、大きな不快感なく診察室で短時間で簡単に受けられる検査であり、声帯結節やポリープなどの声帯疾患の診断はもちろん、喉頭がんの早期発見にも役立ちます。
また、声帯疾患による声の質を把握し、治療結果を評価するために、音声検査を行います。
声帯結節の治療
声帯の病気のほとんどは、声の安静と薬物治療によって回復します。
腫れた声帯の腫れを引き、美しい声を取り戻すためには、できるだけ話さないことが重要です。
一般的に、1ヶ月以上治療しても改善が見られない場合や、大きめの声帯結節・声帯ポリープの場合は、手術を行う必要があります。
音声安定化療法
- まずは、できるだけ話さないようにしてください。しかし、喉を使わないようにとささやいたり、あまりに低い声で話したりするのは、かえって良くありません。
- 深く息を吸い込んで、ゆっくりとお話しください。
- 一度に話さず、話している途中で時々唾を飲み込んだり、水をひと口ずつこまめに飲んだりしながら話してください。
- 喉に何か詰まったような感じがしても、「うーっ」という声を出したり、わざと咳をしたりするのは避けてください。
- お酒やタバコは控え、コーヒー、紅茶、緑茶などのカフェインを含む飲み物、牛乳やヨーグルトなどの乳製品、コーラやサイダーなどの炭酸飲料も避けるようにしてください。
- のどが乾かないよう、こまめに水を飲み、1日に8杯以上の水を飲むようにしてください。(ただし、腎臓や肝臓の病気をお持ちの方は、過度な水分摂取を控えてください)
声帯 ポリープ
声帯ポリープは、声を出す役割を果たす声帯の粘膜が腫れて、しこりができる病気で、声帯ポリープとも呼ばれます。
声帯粘膜の下にある毛細血管からの出血によって発生します。持続的な刺激だけでなく、一時的に大声を出した場合でも声帯粘膜に出血が生じることがあり、このとき、粘膜内に溜まった分泌液によってできる塊が、まさにポリープです。
風邪などの病気にかかると、声帯の粘膜が弱くなります。このような状態で無理に声を出すと、声帯の粘膜に出血や腫れが生じ、声帯ポリープが発生します。風邪をひいていなくても、歌を歌ったり、声を無理に使ったりした後に発生することもあります。
喉頭の精密内視鏡検査で声帯を確認し、診断を行います。
ドゥリ耳鼻咽喉科では、OLYMPUS社の喉頭内視鏡を導入し、鮮明な映像を通じて正確な診断と良好な治療結果が得られるよう努めています。
声帯 ポリープの治療
粘膜の腫れがひどい場合は、薬物療法によって粘膜の腫れを引かせます。
薬物治療を行ってもポリープが消失しない場合や、ポリープの大きさが薬物治療では対応できないほど大きい場合は、手術によってポリープを切除することになります。
- 01音声安定
- 02音声管理続き ▼
- 03薬物療法1ヶ月で改善
- 04定期的な声帯検査
- 05音声検査
声帯顕微鏡下顕微手術
微細な声の変化や軽度の声帯疾患も正確に診断できる、精密な声帯内視鏡および音声検査システム
声帯結節、ポリープ 手術方法
声帯結節やポリープの外科的治療は、「喉頭顕微鏡下微小手術」によって行われます。
声帯を精密顕微鏡で拡大しながら、口の中に微細な器具を挿入し、声帯結節やポリープを除去する手術です。
声帯の小さな嚢胞も非常に精密に切除することができ、口の中から手術を行うため、首に傷を残さずに手術を行うことができます。
麻酔:全身麻酔/1日間の入院が必要